2009-12-31

Worthing's Smelt Camp

月曜日に再度 James' Eddy に電話したが、また氷の状態があまりよくないので予約を取れないとの返答。次に Jim Worthing's に電話したところ、あっさり予約がとれた。火曜日の正午ちょうどから夕方の6時55分までの下げ潮 1 tide。釣り友達といくのであれば、上げ下げ 2 tides 分確保するかもしれないが、今回はうちのチビたちと奥が一緒なのでそんな長く釣りをするつもりはない。海からだいぶ奥まったところにあるので、下げ潮の時間が上げ潮に比べて長い。

朝、9時過ぎに家を出発して、お昼前に Gardiner という町に到着し、マクドナルドで昼ご飯。この町は Jim Wothing's のある Randolph と Kennebec River をはさんで対岸になる。マクドナルドから Gardiner と Randolph の間に架かる橋とその下流側が見えるのだが、まったく氷が見えない。本当にアイスフィッシングができるのかどうか不安になる。

マクドナルドから5分足らずで Jim Worthing's に到着。面白いことに橋の上流側には氷がちゃんとはっている。この Worthing's はこの辺りでも一番大きな Smelt Camp で、最盛期には70もの小屋を設置するのだが、シーズンが始まったばかりで、氷も十分でないため、岸よりに1列のみ。全部で15くらいだろうか。

我々は4人用の小屋に入り、さっそく壁に掛かっている手釣りの仕掛けを何本か垂らす。この仕掛けは50ポンドテストくらいのラインに2オンスくらいの錘がついており、その錘の先に10ポンドテストくらいのハリス、サイズ8程度のフックがついている。道糸には木製の環が通してあり、この環の動きをみて魚がかかったかどうか判断する。私の場合、この仕掛けはあくまでもサブで、メインは手持ちのアイスフィッシングロッド。ただこの手釣りの仕掛けはいくつセットアップしても手がかからないので、魚の棚の判断用としては役に立つ。ということで、複数の仕掛けを深さを変え投入。

メインの手持ちのロッドには、Swedish Pimple というスメルト釣りでは定番のジグ。重さは 1/10 オンスで、フックをシングルに代えてある。このフックにえさのシーウォームを短く切ったものを付けて始めたが、ここの深さ(20フィート近い)ではちょっと軽すぎる。大き目のガン玉を付けて再度トライするが、やはりちょっと軽すぎる。この仕掛けは魚の活性があがって表層に浮いて来たときは最強なのだが、深いときは流されすぎてやりにくい。結局、胴つきの仕掛けに 1/2 オンス程度の錘を付けて底から2~3フィートの辺りを狙う。奥に1本ロッドを渡して、私は2本。

開始20分くらいはあたりもなし。やはり潮の変わり目で流れがとまった影響か。その後、私が1匹目をあげる。ここからは順調にあたりが続く。棚はほぼ底。奥はあたりはあるのだが、魚をかけられないとぶつぶつ言っている。スメルトは食いがたっているときは、向こう掛かりでなにも工夫も要らないのだが、食いが渋いときはちょっと誘いをいれたりする必要もある。あたりがあってから強い引きがないときは、軽く竿先をゆっくり持ち上げて追い食いするかみてみる。ここで針掛かりしなければ、またふわーともとの位置まで落としてみる。私はホームグランドの Salem でスメルトを釣るときには、浮き仕掛けを使う。食いが渋いときはあたりがでてからそのまま待っていても餌をとられてしまうだけで、このような誘いをいれないと針掛かりしない。あたりがでてから一度ゆっくりあげて、再度落としこむと、その餌が落ちていく間に魚が食いつくというというのが典型的なパターン。スメルトは基本的にはフィッシュイーターで、さらに小さい魚や、小エビなどを捕食するので、動く餌に対する反応が良い。

その後、魚の活性が徐々にあがり、私も奥もコンスタントに釣り上げていく。チビたちにも飽きない程度にロッドを持たせて、魚が掛かったときには巻き取らせる。4時くらいには周りが暗くなってきて、あたりの間隔があいてきた。浅めにセットした手巻きの仕掛けに度々あたりが出始める。暗くなってきて魚が浮いてきたのであろう。手持ちのロッドの深さを調整して、どうやら棚が6~8フィートくらいにあることがわかった。以後、またコンスタントに釣れ始める。

釣りは6時55分までとのことだが、もう十分釣れたことだし、5時半に切り上げることにした。終わってみれば、5ガロンバケツ半分以上、魚がびっしり。ずっしり重い。小屋の外に出て、氷を少し集めてバケツに入れる。外は強風で、気温も華氏のシングルディジット。強烈に寒かった。

Portland で夕飯を食べた後、帰途についた。子供たちを寝かしつけたあと、魚の処理にかかる。大き目のスメルトを5匹刺身にした。スメルトの刺身を食べるのは実は初めて。寄生虫のアニサキスがいるものもあったが、目視で簡単に判別できるので問題ない。白身の魚ながら、やはりサケ科の寒冷地に住む魚らしく、それなりに脂がのっていて、なんとも形容しがたい味だった。魚くささはまったくなく、心地よい歯ごたえで、とても美味しかった。10匹程度を塩でしめて、5匹雌の卵を持った魚を塩焼きようにキープし、残りはおすそ分け用、冷凍用に内臓と頭をとってビニール袋に小分けした。全部で約180匹。過去に Wornthing's には何度が行ったが、その中では一番の釣果。時間ぎりぎりまで釣っていれば、250くらいいったかもしれない。

2009-12-28

Pete's Bait

US に転勤になったのが1998年の1月。以来12年が過ぎた。Pete's Bait & Tackle という Salem の小さな釣具屋の Web サイトから Salem / Marblehead / Beverly 近辺の釣りの多くを学んだ。この釣具屋の主人である Pete はマサチューセッツ North Shore の釣りに関する数多くの記事をこの Web サイトに投稿していた。この Web サイトにあったフォーラムやフィッシングレポートを読んで、その時何がどこでつれているかずいぶん参考にさせてもらった。当時、この店ではこの記事をプリントアウトして店頭に置いていた。

この Pete のサイトでは、その維持費の寄付を募っていた。私も店を訪れた際にいくらか寄付したこともあった。Pete は数年前体調を崩して、この Salem の小さな店を売り払った。この Web サイトはその後しばらくして廃止になった。

今日、ふと思ってどこかにこのサイトのアーカイブがどこかにないか探し、見つけることができた。これがこのサイトのアーカイブ。左のナビゲーションメニューの Local Info にある、Salem Harbor、Local Species のあたりに、このマサチューセッツの North Shore 近辺で釣りをする人にとっては、非常に価値のある記事が多く残っている。興味のある人は一読をお勧めする。

2009-12-25

スメルトのアイスフィッシングが始まった

釣り場で仲良くなったチャイニーズの友人からの情報。メイン州のスメルトキャンプが営業を始めたとのこと。来週のどこかでうちのチビどもを連れて行こうかと考え、電話したみたところ、来週の予約はとっていないとのこと。来週の初めに気温が上がって雨が降ることが予想され、氷の状態がどうなるかまだわからないから、また来週電話をくれと言っていた。現在、有給休暇の消化モードで、年明けまで休みなのだが、その間に行けるかな?

2009-12-24

アンダーラップ


今年のシーズン前に、タラのジギング用のロッドを自作した。この辺りのタラのジギングは、300フィート前後の水深で、10オンスから20オンスのかなり重いジグを使う。既製品のロッドにはこの釣りに適したのはあまりないので、タラのパーティボートの常連の連中はほとんどカスタムロッドである。私がカスタムロッドを作り始めたのも、タラのジギング用にスパイラルラップ(ガイドを螺旋状に180度回転させながら配置したもの)のロッドが欲しかったから。

このロッドには St. Coix の SCII Musky/Saltwater ブランク 2M79XXXHF を使った。このブランクは、7フィート9インチ、ラインレーティングは65ポンドから100ポンドで、ツナにも使えるようなヘビーアクションである。弾性のあまり高くないグラファイトを使用しており、St. Croix のカタログでは FAST アクションとなっているが、実際に使ってみると、ずっと胴調子である。ティップは 13.5/64 インチで、切らなくても20オンスのジグに十分対応できる。グラファイトブランクなので、Calstar、Lamiglas、Seeker 等のタラのカスタムロッドでポピュラーなブランクに比べて、軽いし細い。

このロッドのフォアグリップには、EVA フォームの上にノンスリップのシュリンクラバーを被せたのだが、それが良くなかった。タラの釣りはポンピングをせずに、一定のテンションで巻き上げるのが定石。大きい魚が掛かったときには、ボートのレールにフォアグリップをのせて、ウインチを巻き上げるようにあげる。これをやっていたら、EVA フォームが変形して、上に被せたラバーが浮いてきてしまった。ガイドのラップとコーティングもあまり上手にできていなかったので、シーズンが終わるのを待って、グリップとガイドラップをやり直すことにした。

先月からこつこつ作業にかかり、ガイドを全部はずし、変形したフォアグリップを削り取り、EVA よりずっと丈夫なハイパロンのフォアグリップを取り付けた。今日はガイド取り付けの下準備、アンダーラップを完了した。このガイドの取り付けに使う糸の色はいろいろと悩む。今回は上にまく糸を Gudebrod の Cobalt Blue にすることに決めたのだが、アンダーラップの色で悩んでいた。結局、手元にあった Sulky の Raibow Prism Purple を使うことにしたのだが、それだけではつまらないので、Gudebrod の Dark Brown と2本束ねて巻くことにした。今日のところはこのアンダーラップをすべて終えて、Color Preserver を塗ったところでお終いにした。

2009-12-21

Cod Fly

タラ釣りに使うフライを自作した。私はこういったフライをジグの30cmくらい上につける。このジグのほかに補助的につけるフックをティーザーと言い、ジグとの相乗効果があるという人も多いが、正直言ってよくわからない。ただ、この釣りにはフックを2つまでつけて良いことになっており、確かにポラックなどはジグよりフライに反応することが多い。

この Cod Fly を自作するためのナイロンの素材をずっと探していた。フライショップで扱っている、ナイロンヘアーは落ち着いた色が多く、Cod Fly のイメージとは違うし、何しろ値段が高すぎる。今回は、インターネットで、Binnacle Custom Tackle というところから、Dyed Gem Hair というのを8色、合計1ポンド購入した。発色といい、太さといい、ちょうどいい感じ。私はサバ釣りのサビキも自作するのだが、その用途にもぴったり。

GOM (Gulf of Maine - メイン湾)のタラの釣りは200フィートから350フィートくらいの水深の釣りが普通である。科学的には、この水深では色の違いは判別できないらしいのだが、実のところどうなのだろう。タラにはピンク、赤、紫系によくかかる気がするし、ポラックは青や黄色がいい気がする。単に色の濃淡の問題だけかもしれないが、このあたりは釣り人の楽しみとして、迷信でも良いと思う。

2009-12-20

海釣りカレンダー(船釣り編)

マサチューセッツ近辺、特に Cape Cod より北の乗り合い船のメインターゲットは、タラ(Atlantic Cod)、ハドック(Haddock)、ポラック(Atlantic Pollock)などの底魚であるが、夏にはストライパー、ブルーフィッシュ、サバ、カレイなどの沿岸のお手軽な釣りもある。

4月 - メイン湾(Gulf of Maine)のタラの解禁が4月1日で、この近辺の乗り合い船が一斉に営業を始める。4月中はタラ、ハドックがメインで、サイズは小型が多い気がする。

5月 - 超大型のタラが釣れるのが5月から6月中旬くらいまで。大物を狙うときは、Isle of Shoals 近辺の岸から30分くらいの近海が漁場。40ポンドから50ポンドクラスが船で何本か出るのはこの季節。

Cape Cod より南側では、イカの大群が岸の近くに寄ってくる。Point of Judith (RI) の乗り合い船(Frances Fleet / Seven Bs)や、Hyannis (MA) の乗り合い船(Helen H)がイカ釣りの船を出す。私は毎年このイカ釣り船に何度か行くようにしている。

6月 - Memorial Day の週末から、MA/NH の釣り船が、半日船を出し始める。6月中はカレイ狙いで、サバの大群が入ってくると、サバ狙いに切り替わる。半日船のサバはそれこそ入れ食いの日が半月ほど。私はこのサバ釣り船に乗って、ストライパー用のえさを確保するようにしている。

Buzzard Bay では、タイ(Scup) や Black Seabass のシーズン。マサチューセッツのレギュレーションでは、5月中旬から6月いっぱいは、乗り合い船の Scup のバッグリミットが45匹になる(それ以外の期間は、10匹)ので、Buzzard Bay の Scup 釣りにいくなら、この季節が最適。

7月 - Cape Cod の南側では、ヒラメ(Fluke)の乗り合い船が盛ん。9月まで。

8月 - ブルーフィッシュが入ってくると、半日船がブルーフィッシュ狙いに切り替える。9月のレイバーデイくらいまで。

9月 - メイン湾に黒マグロ(Bluefin Tuna)の姿が多く見られるようになる。6パックと呼ばれる、小型のチャーター船にはこのマグロを狙うのが結構ある。大きな乗り合い船でも、タラ釣りのジグにマグロがヒットすることもあるが、釣り上げるのは至難のわざ。
タラの乗り合い船が、大型のポラックの群れにあたることが多くなる。このシーズンのポラックは平均10ポンドくらいで引きがつよいので、結構面白い。

ロードアイランドでは、タイ(Scup)釣りの良い季節。レギュレーションも10月中旬までバッグリミットが45匹になる。

10月 - メイン湾のタラは10月末まで。10月は海があれることが多いが、船が出られれば良い釣果になることが多い。この季節は、30ポンドクラスの White Hake が船で何匹かあがることが多くなる。

11月 - Cape Cod の北側では、タラがキープできないために、一部の船は10月いっぱいで営業を停止する。他の船も、11月半ばから、12月のはじめには終わりになる。

Cape Cod の南側では、トートグ(Tautog / Blackfish)の釣り。12月の初旬まで続く。

2009-12-19

海釣りカレンダー (マサチューセッツ North Shore 陸っぱり編)

私のホームグランドは、マサチューセッツ州の North Shore と呼ばれている地域で、Cape Ann の周辺である。この辺りは夏でもびっくりするほど海水温が低くて、正直言って魚の種類は Cape Cod より南の海にくらべてぐっと減る。岸からの釣りは4月の半ばころから始まり、12月の半ばまで。さすがに1月と2月は寒くて釣りどころではない。

4月下旬 - シーズンの始まりはニシン(Atlantic Herring)の大群が岸に寄ってくるところから始まる。夜に Beverly の Public Pier から小さめのサビキ仕掛けを使って釣る。たまに River Herring の仲間の Alewife という魚も混じるが、これは保護の対象で、リリースしなければいけない。サイズは大きくても35cmといったところ。

5月初旬 - カレイ(Winter Flounder)がぽつぽつ釣れ始める。他に Black Seabass や、ごく稀に Tautog が混じるが、この辺りでは狙って釣る魚ではない。カレイは5月いっぱいくらいがシーズン。

5月中旬 - サバが姿をあらわす。春のサバは岸に寄って来る年とそうでない年があり、だめなときはまったくだめ。良い年は7月の初旬ころまで。同時に人気のストライパー(Striped Bass)が釣れ始める。この辺りでは、海で釣りをするといえば、ストライパー釣りのこと。

6月初旬 - 大型のストライパーが混じり始める。7月上旬くらいまでが狙い時。

6月中旬 - イカがやってくる。最盛期は7月。8月も半ばをすぎるといなくなる。2008年は当たり年で、一晩で100以上釣れることもあったが、今年はさっぱり。一番良い時でも十数匹。過去何年間かで最悪のシーズンだった。

8月 - ストライパーの釣りをしていると、ブルーフィッシュが混じるようになる。ブルーフィッシュは歯がするどく、ナイロンのリーダーを簡単に切ってしまうので、結構やっかいもの。30インチクラスになるとものすごい引き。水温が上がるためか、ストラーパーの食いがおちる。

9月 - 水温が落ち始め、南へ戻っていくストライパーの群れが、小魚を追い掛け回す。この季節は海岸沿いの道を走りながらナブラを探して、群れを見つけては大型のプラグをキャストするような釣り方をする人たちが多い。

10月中旬 - 秋のサバのシーズン。Salem Willows には早朝から釣り人が集まる。投げサビキが最もポピュラーな釣り方。丸々と脂の乗った大型が混じり、非常に美味。大体、11月の中旬くらいまでがシーズン。この時期は海が荒れることが多く、いったん荒れて水がにごるとそのあと数日はがっくり釣果が落ちる。大群がはいってくると、朝の数時間で3桁釣れることも。

11月 - スメルト釣り。Gloucester の State Pier や Salem の Congress St 周辺など。これは当たり年とはずれ年がはっきりしていて、だめなときはさっぱり。2009年はそこそこだったか、その前2年はまったくだめ。2006年は大当たりで年末まで数が釣れていた。

竿納め

火曜日の夜に Salem へ行ってきた。1時間半ほど竿をだしていたのだが、さっぱりだった。先客の常連は、4時間ちかくいて、1匹しか釣れていないとのこと。前の週にはまだぽつぽつスメルトが釣れていたのだけど。昨日、今日と、最低気温がシングルディジット(華氏で一桁... 氷点下12度より下)。さすがに釣りにならない。どうやらこれで今シーズンの釣りはお終いのようだ。これから4月まで釣りものがない。