2012-07-19

Tony のロッド

6月末に家族が日本へ行った。私は来週の半ばに日本へ行って、2週間ほど日本に滞在、家族と合流して一緒に帰ってくる。一人になってからすでに3週間。平日の夜と週末は、家族のことを気にすることなく、釣りがし放題である。

前回のブログにも書いたように、私のホームグランドの Salem 近辺でイカが記録的な好調だったが、だんだんとスローダウンしてきた。さて、私の釣り友達の Tony の話。

先週、2年前に彼のために作ったイカ釣り用のロッドのティップを折ってしまって、修理のため預かっていた。トップから 2cm 位だったので、ガイドを2つはずしてスペースを調整、トップガイドを付け直した。この日は Marblehead でおちあって、修理が完了したロッドを手渡した。満潮の後、一度ぱたぱた釣れた時間があったが、全体にスローだったので、Salem のポイントをチェックしに行くことに。もうかなり遅い時間だったので、私は様子見だけのつもり。イカの群れが見えたので、Tony は竿を出すが、私はちょっと雑談をして帰るつもりだった。

イカの群れはいるものの、なかなかジグに飛びついてこない。ちょっと私にやらせてみてと断って、Tony のタックルを手にする。とりあえずイカをかけてリールを巻くと、感触が悪い。彼は Stradic CI4 を使っているのだが、酷使する割には手入れがなっていないので、酷い状態。ハンドルノブはぎしぎし音がし、引っ掛かりがある。ラインローラーは完全に固着していて、ブレイドの糸がローラーにすれて、摩擦音がする。Tony に、「これは酷いねぇ。ちゃんと手入れしなきゃだめだよ。もしやりたくないなら、僕が直してあげようか」と言って、このリールを預かることに。彼は代わりに、今年買った Stradic FJ を出してきたが、これもまたラインローラーが動かない。結局、このリールも預かることに。代わりに、わたしのタックルを貸してあげた。

水曜日の夕方、仕事の後に預かったリールのメンテ。予想通り、両方ともラインローラーのベアリングに塩が噛んで、軽く錆が出ている。いったんベアリングに錆が発生すると、もうベアリングを換えないと元の状態にはならないのだが、とりあえず TS-301 にどぶ漬けして回してみるとだいぶ良くなった。Stradic CI4 のハンドルノブもやはりベアリングの問題。同じ処置で回るようになり、それほどゴリ感もない。

水曜日の夜、Tony に電話して、Salem で会うことに。Tony に預かっていたリールを返し、私のタックルを返してもらう。すると Tony が、「実はイカ釣りのロッド、昨日ここに置き忘れて、なくなちゃったんだ。」とのこと。まったくもう。火曜日の夜に私のタックルを貸してあげたとき、このリールがついていないロッドを近くに置いてあり、「Tony、このロッド忘れないようにね。」と釘をさしておいたのに。

Tony はこのロッドえらく気に入っており、ティップが破損したときもえらくがっかりしていたので、急いで修理してあげた。修理してから1日もしないうちになくすとは。今回は本当にがっかりしており、来る日と来る人に話をしていた。誰かが預かっていて、Tony に後で返してくれればいいのだが。このロッド、5フィート3インチくらいで、ティップがオレンジ、ガイドラップは蛍光グリーン。Marblehead Special という文字と、私の名前の判子のスティッカーが貼ってある。見る人がみればすぐにわかるので、もし誰かが使っていても、Salem 近辺ではすぐばれると思うのだが。誰かこのロッドを見かけたら教えてください。

Tony は毎日釣りをしており、このロッドが気に入っていたので、出来れば新しいのをすぐに作ってあげたいのだが、私は来週から2週間日本なので、8月の後半までは無理だよと言っておいた。

関係ないが、Google で Marblehead Squid と検索していたら、去年の Marblehead Patch の記事だが、こんなページにあたった。 Tony が写真付きで、"Among the fishermen out Wednesday night was a Beverly resident named Tony, who seemed to be the king of squid fishing - he has been a squidder for more than 40 years." と崇められているのを見て笑ってしまった。

2012-07-17

2012年春 イカ釣り

6月からすっかりブログの更新をさぼっていた。私のホームグランドの Beverly、Salem、Marblehead でイカが釣れまくっており、暇さえあればイカ釣りに行っていた。ここに来てややスローダウンしてきたが、それでも一晩で(釣り方さえわかっていれば)100杯くらいは釣れている。

マサチューセッツ Salem 近辺のイカは、例年より少し早く、5月の前半に釣れ始めた。最初は大釣りになったかと思えば、パタッといなくなるの繰り返しだったが、5月の後半には安定して釣れ始め、一晩で100杯もめずらしくなくなった。

6月のはじめに海が少し荒れたときは1週間ほどさっぱりだったが、その後また釣れ始めてからは記録的な大釣りが続いた。6月の半ばから後半にかけては、一晩真剣に釣れば500杯くらい行くペースで、最初の頃は夢中になって釣っていたが、そのうちフリーザーのスペースもなくなるし、友人にしょっちゅう配るのも迷惑なので、自制するようになった。この時期は、一晩200杯ペースを割ると、今日はスローだねぇなんて話をしていたくらい。

7月に入ってからは、だんだんと平均サイズが小さくなり、私は大きなイカ以外はリリースか、釣り仲間にあげてくるので、毎回持ち帰るのは10杯から20杯。

このシーズン、かなりイカ釣りの研究をした。釣り場の状況と、イカの活性に応じて、どんなジグや仕掛け、シャクリ方が良いのかいろいろわかってきた気がする。

6/28 タラ釣り - Bunny Clark

6月28日木曜日。今年2回目の Bunny Clark の Marathon。この船の Marathon は料金が170ドルで、このあたりの他の船の Marathon の2倍するが、充分その価値がある。前回は、リーガルサイズの魚を50匹以上、数としては今までで一番。今回は?

水曜日の午後に電話をして出発の時間を確認。Bunny Clark の Marathon は Web サイトでは午前5時出航となっているが、実際は数時間早い。今回は、午前2時30分に集合。となると、午前3時出航となる。仕事を終えて家に帰ると、とりあえず夕飯を済ませて、釣りの準備。この時期になると、多分 White Hake の釣り場に行くので、秘密兵器の銅管で作ったシャクリ棒を取り出して、錆を落とす。シャクリ棒には以前トレブルフックを付けていたのだが、どうやらちらし針にしたほうがバラしが少ないようだ。昨年使ったタコベイトはもうぼろぼろなので、新しいものに付け替える。そうこうしているうちに、午後11時を回ってしまった。家でゆっくり寝る時間はないので、深夜0時を回ったところで出発。

船に着くと、釣り客が1人船内のバースで仮眠している。私は釣り竿や荷物をおろし、コックピットにあるノートで空いているレールポジションを確認。バウはすでに2人、スターンの両側はすでにうまっている。バウのポート側の角で釣るか、スターンに近いほうで釣るか。もちろんがんがんジグをキャストするのであればバウが良いが、スターン側では座りながら釣りもでき、魚もギャフなしにあげられるので、今日はスターン側にすることに。スターボード側の角のすぐとなりにポジションを確保。車を Ogunquit の街の駐車場に移動し、空いているバースにごろ寝。

午前2時を回ると、徐々に釣り客が集まってきた。午前2時45分ころ、キャプテンの Tim が今日の釣りについて説明。最初に White Hake の釣り場に行くとのこと。今年もまた是非 Maine のトロフィーサイズの White Hake (25ポンド以上)を釣って、ステッカーが欲しい。午前3時出航。

最初の釣り場 White Hake のグランドには、午前5時30分頃到着。魚探には水深113ファゾムと表示されている。1ファゾムは6フィートなので、678フィートということになる。他の魚は、ジグのアクションを悪くしてしまうので餌をつけることはしないが、White Hake だけは別。船でサバの切り身が用意されている。私は、前々日に釣った小さいイカをまるのままつける。

White Hake 釣りのコツは、ジグが着底したらとにかく底をたたく。何度かごんごんしてから、ゆっくりと竿先をあげてくる。タラや Pollock を釣るときのように、早いしゃくりはいれない。何度かゆっくり上下の動作を繰り返した後、また底をたたいて、ゆっくりあげてくる、の繰り返し。White Hake の釣りに関しては、自作の銅管のシャクリ棒に、ちらし針、この釣り方の組み合わせで、釣り負けたことはない。

釣りがはじまってすぐに私の隣、スターンの角で釣りをしていた常連が魚をかけたが、すぐにバレた。1分もしないうちに、またすぐに魚がかかった模様。私もわりとすぐに魚がかかる。私の魚は、うーん、たいしたサイズではない。しばらくして、隣の人の魚が水面に浮かんだ。ものすごい、モンスターヘイクだった。計量すると、48ポンド。Bunny Clark の去年1年で一番大きかったサイズと同じ。ここ20年くらいの間でも、5本の指にはいるサイズとのこと。これでプールフィッシュを釣る可能性はほぼなくなった。すぐに私の1匹目。こちらは15ポンドちょっとといったところか。

この後、私はコンスタントに White Hake を釣るが、サイズがでない。4匹連続で釣るが、サイズは21ポンドが2匹に17ポンド、16ポンド。まだトロフィーサイズが出ていない。1時間ほどたって、だんだん焦りがでてきた。多分、今日の White Hake 釣りはもう少しで終了になる。なんとしてもトロフィーサイズを釣りたいともくもくとしゃくっていると、左隣の人とラインが交差してしまった。私のラインが、隣の人があげてきたジグのスプリットリングに絡む。はずそうとしたところ、逆に糸を引っ張ってしまい、私の道糸がスプリットリングの中に入ってしまった。あらら、と思いながら糸をスプリットリングからはずそうとすると、グンと糸が引っ張られた。あたりだ。なんとか解消し、しっかりあわせをいれると、魚はまだ付いている。今までとは違う、ズンという重み。リールを巻き上げている途中で何度か突っ込まれるが、数分後バラすことなくやっと水面にあがってきた。48ポンドの魚を見てしまったのでそれほどではないが、それでもかなりのサイズ。昨年この船で35.5ポンドというのをあげたが、それより大きい気がする。この魚をあげたところで、White Hake の釣りは終了。

船内、25匹のうち、5匹を釣った。気になる最後の魚のサイズは、自己記録更新の41.5ポンド。前回は数の自己記録だったが、今回はサイズの自己記録。やはり Bunny Clark の Marathon は何か特別なことがある。この後、やや浅めの(といっても、300フィートから450フィート)タラなどの魚の釣り場を転々とし、午後3時頃終了となったが、全体として魚の食いはあまりよくなかった。私はタラのキーパーサイズが5匹(うち、1匹は19インチ以上はあったがリリース)、ポラックが4匹、Cusk が5匹、レッドフィッシュが1匹、Whiting が1匹、Squirrel Hake が1匹。リーガルフィッシュが合計20匹ちょっと。私の41.5ポンドの White Hake はセカンドプールで70ドル獲得したが、またしてもプールフィッシュを釣った人がもらえる Bunny Clark 特製のステッカーはおあずけ。Bunny Clark の Marathon は4回目で、セカンドプールが3回。一度もプールが取れていない。あぁ、ステッカーが欲しい。