2010-01-30

同時進行プロジェクト

あれもこれもと考えているうちに、ロッド自作プロジェクトが3本同時進行になってしまった。実は先日 Mudhole にパーツを注文した際に、ついでにブランクを3本買っていて、タイガーラップでロッドフィニッシュが乾燥する間、そのうちの1本にグリップを付ける作業をしていた。このブランクは Mudhole オリジナルのMHXシリーズのライトスピニングブランクで型番は S781-MHX。このシリーズは G.Loomis の IMX クローンとのこと。G.Loomis は今年からブランクの小売をやめてしまったので、その穴を埋めるためのものとのことだが、値段はぐっと安い。型番は G.Loomis のブランクに準じる。

この S781-MHX は6フィート6インチのラインレーティングが2-6ポンド。これはポンツーンでのイカなどの小物釣り用のロッドにするつもりで作り始めた。6フィート6インチではちょっと長いので、バット側から約9インチ切り落として、5フィート9インチにした。リールシートは Fuji の IPSM。これとセットのコルクグリップを使った。

Flexcoat のポリウレタン製のアーバーがあまっていたのを切り、外周がリールシートに合うように削った。これをリールシートの部分に2つ。そのアーバーの間とコルクグリップの部分には、ファイバーグラスのテープを巻いた。

まず、このリールシートを装着する部分に、U-40 のロッドボンドをぬったくって、アーバーの間の隙間をうめた。これにシートを装着。このロッドボンドはある程度硬くなるまで1日はかかるので、ここで一休み。次の日に今度はコルクグリップを20分エポキシで装着した。

ここで次はフォアグリップの装着となるのだが、ハンドルキットについてきたコルクのフォアグリップはなんか気に入らない。大きすぎる気がするのだ。昨晩どうしたものか考えていて Mudhole の2010年のカタログを眺めていた。カタログの表紙には派手派手のロッドの写真があるのだが、これがフォアグリップなし。

この程度のライトロッドでは確かにフォアグリップが必要だと感じたことがない。手持ちのライトロッドを握ってみて、本当にフォアグリップが役に立っているのか確かめてみた。これはいらんぞ。

ここで問題は、このリールシートの先端の部分とブランクのギャップをどうするかだ。以前別のロッドを作ったときに、ワインディングチェックと呼ばれる薄っぺらいビニールのわっかの代わりに、ゴム製のホーゼル(円錐台状になっている)を使ったことがある。一旦、ここで作業を中断して、ホーゼルを注文しようか、それとも何か代替品はないものか。いろいろ手持ちの材料を眺めているうちに、リールシートの固定に使った Flexcoat のポリウレタン製のアーバーを加工してみようと思いついた。このアーバーを1インチ程度に切って、ドリルの先端に固定してサンドペーパーで削っていったところ、意外に思った通りのものができた。これでいける。さっそく、エポキシで接着。このアーバーは白っぽい色で、この上に糸を巻いてすこし透けたときに下地の色の差が目立つのを避けるために、マジックペンで黒く塗った。今日はここで作業終了。

2010-01-27

タイガーラップ一層目

Mudhole で買ったバルクブランクのうち、2-6ポンドテストくらいのウルトラライトのブランクを使って、タイガーラップの練習をしようと思っていたが、気が変わって、他のブランクを使うことにした。こちらはやはりその4本のバルクブランクのうちの1本、6フィート9インチでラインレーティングとしては、8から12ポンドといったところだろうか。このブランクをスプリットグリップ仕様にして、そのバットの部分のブランクが露出する部分を、タイガーラップにするという算段。

Gudebrod の黒、うすい黄色、ブルーメタリックのサイズAの糸を使って、一層目を巻いてみた。3本の糸をいっぺんに一定のテンションを保って巻くのは非常に難しかった。カラープリザーバーを塗ったときに、黄色の糸が水分を吸ってすこし伸びて、一部だらんと緩んでしまったが、もう一度巻きなおす気分になれなかったので、なんとか糸の道筋を整えて、次のステップに進むことにした。(実は、日曜の夜に一度違う色の組み合わせで巻いて、そのときはもっとたるみが顕著だった。このときは色の組み合わせもあまりぱっとしなかったので、あきらめて巻きなおすことにした。)

上の写真はカラープリザーバーを塗ったあとに、ロッドフィニッシュを塗って、1日乾燥させたところ。糸の間隔は意図的に偏りをつけている。このロッドフィニッシュが乾いてから、2層目を巻く。これは明日以降の作業。

2010-01-24

サビキをまた2つ

土曜日の夜は疲れがたまっていて、子供たちとお風呂を入ったあとに、ぐっすり寝てしまった。午前2時すぎに目が覚めて、Mudhole で以前どんなものか何本か試しに買ってみた Unsanded Rod Blank の1本の寸法を測った。この Unsanded Rod Blank はどうやらどこかのブランクメーカーの処分品で、製品になる製造過程のもの。うわさでは、Shikari というブランクメーカーが売却された際に流出したものを Mudhole がまとめて買い取ったとの話も。

Mudhole はこれを1本 $4.95 で販売している。ブランクは何種類もあり、どれが欲しいかは指定できない。昨年これをだめもとで4本買った。どのブランクもちょっと曲がっていたりして、感じとしてB級品で次の製造過程に回らなかったものではないかと思う。

そのうちの1本が、6フィート3インチのラインレーティングが2から6ポンドくらいのウルトラライトといった感じのブランクで、これをちょいと切ってポンツーンでのイカまたはスメルト釣りの短い竿を作ろうかと考えていたところ。ティップの先端の曲がっているところを3インチ足らず、あとはバット側を何インチか切って、5フィート6インチにした。所詮、格安のブランクなので、パーツもあまりお金をかける気がしない。今度タイガーラップという化粧巻きをやってみようと考えているので、その練習用にいいかなと。寸法を測って、Mudhole のカタログを見ながらどのパーツを使うか考えたが、注文はまた次の機会。

で、まだ眠れなかったので、サバ用のサビキを2つ作った。今度は薄い水色の綿のような合成繊維をベースにして、オレンジのオーロラ糸をアクセントにした。冬の間にこつこつ作っておこう。

2010-01-21

2009年の釣りを振り返って - サバ

サバは小さいながらも青物らしく、ジグによく反応するしよく走る。ライトタックルでのサバ釣りは大好きな釣りのひとつである。マサチューセッツに転勤になって最初にはまったのが、陸っぱりのサバ釣り。この釣りを始めて、もう10年以上になる。

マサチューセッツ North Shore 近辺では例年、5月の半ば過ぎにやってきて、7月のはじめころまでが春のサバ釣りシーズン。7月に入ると、群れは北に移動していってまた10月の半ば頃に帰ってくる。11月の後半には今度は南に移動していくため、秋のサバ釣りのシーズンが終わる。

2009年は変な年だった。5月の後半に釣れ始めたのはいつも通りだったのだが、どうやらこの群れが8月の終わり頃までこの近辺にとどまっていた。春のサバはあまり内湾に入ってくることがないので、陸からの釣りはあまり釣果が期待できない。5年以上前に7月の初頭に陸から3桁近く釣れたこともあったが、これは特別。通常は一番いいときでも、20匹もいかない。なので、数を釣りたければ船からの釣りになる。

2009年は、ニューハンプシャーの Hampton の乗り合い船に6月から7月にかけて2回、8月に一回乗った。Hampton からのサバの乗り合い船は一日に2度(午前/午後)ないし3度(プラス夕方)で、料金も30ドルくらいだし、釣り場まで1時間たらずなので、非常にお手軽。例年、シーズンが6月にはじまり、7月いっぱいくらいなのだが、2009年はレイバーデイまでサバ釣り船が出ていた。

レポートを見て、釣れているときに行ったのだが、50以上釣れたのは1度だけ。6月の終わりに乗ったときは、午前の船は釣りたい放題の状態だったらしいのだが、私の乗った午後の船は最後の20分以外はまったくうんともすんともいわずだった。最後の20分でやっと群れを見つけて、そこで20匹くらい一気に釣り上げたが、それで時間切れ。8月に乗ったときは、満員の船で多くの人が1匹も釣れないなか、なんとか15匹くらい。ちょっとはずれ率が高かった。

秋のサバは乗り合い船もないので、陸からの釣りになる。2009年は過去何年かのうちで始まりが一番早かった。私の釣り友達が10月10日に何匹かつれたよと教えてくれて、10月11日に初トライ。このときは日の出から3時間くらいで、20匹ちょっと。幸先の良いスタートだと思ったのだが、これから後が続かなかった。それから週末ごとに荒天候が続き、釣りにならなかった。例年10月末から11月の初頭にピークが来るのだが、良いときでも10匹くらい。私の釣り友達で毎日通っている人(この人はすでにリタイアしている)に聞いても、毎日10匹行けばいいほうとのことだった。結局50匹以上釣れるような大釣りの日はまったくないまま、11月の半ばにはシーズンが終わってしまった。結局2009年の秋のサバは過去10年のなかで最悪の年だった。

2010-01-20

気分転換にサビキを作った

当面釣りの予定はない。仕事が忙しくなってきて、次のロッドの作成用のパーツの注文もやっとこさ週末に済ませた。今回は先日手に入れたブランク用のグリップやガイド以外にもまた何本かブランクを買っておいた。これで4月までの暇つぶしになる。

今日はちょっとひと区切りで、ちょっと時間ができた。ロッドのパーツが届くまでは次の作業を始められないので、サバ釣りのサビキをいくつか作ることにした。

  ピンク系のを2つ、ブルー系のを2つ。ナイロンヘアーを何種類か混ぜて、がまかつのフライ用の針にケブラーの糸を巻いて固定し、ハゲ皮をかぶせた。サバを釣るときには、この針を2つか3つ幹糸に付けて、先端にはこのあたりでは Mackerel Jig と呼ばれている、クロム鍍金のボディに針が固定してあるジグをつける。ジグの重さは、1/3オンスないしは1/2オンス。

このサバ釣りに使うサビキ仕掛けは、ありとあらゆる市販の仕掛けを試したが、安定して釣果が良かったのは、ハヤブサのミックスフラッシャーにオーロラスキンがついたもの(S-507E)。7フィートくらいのバスロッドでの投げサビキにはちょっと長すぎるので、これを半分に切って、先端にジグを付けて使っていた。

ただ思うに、もう少し大きくてもいいんだよね。ということで、数年前からは時間のあるときに自作するようになった。 自作するとなると、いろいろ試してみたくなる。色は何色がいいとか、針の形とか。もちろん色なんかはコンディションによってどれが良く釣れるか変わってくるのだけど。最初は赤とかピンク、パールなどの派手めな色がいいと思っていたのだが、いろいろ試しているうちに意外にブルー系が良く釣れることがわかった。市販の仕掛けの多くには夜光ビーズが付いていたりするのだが、これはあまり関係ないようだ。サバは基本的には日の出からの釣りなので。

2010-01-15

2009年の釣りを振り返って - イカ

地元のイカ釣り -Marblehead & Beverly

毎年6月になると North Shore にイカがやってくる。2008年は6月から8月の半ば過ぎまでイカの群れが Beverly Harbor の周辺に居ついて、昼夜かかわらず釣れていたのだが、2009年は一転して大はずれの年だった。

だいたいシーズンの初めは Marblehead の Commercial St にある public landing が良い。2009年は例年より早く、5月の後半にはイカが姿を現し、満潮の前後でぽつぽつ釣れていた。常連の友人は一番良い日で25匹くらいだったそうな。私は何度か時間を見つけてトライしたが、最高で5匹程度。まぁ、5月後半のシーズンの初期は毎年こんな感じなので心配していなかったのだが。

その後6月に入って水温が例年より低かったのが悪かったのだろか。Marblehead のイカはどこかに行ってしまって、Beverly Harbor にいってもイカが数匹泳いでいるのを時々見る程度。6月から7月にかけて、2008年の釣果に味をしめて通っていた連中も、あまりに釣れないので、だんだん数が減ってきた。私も一番良いときで3、4時間ねばって10匹いくかいかないか。一度7月のある夜に50匹くらいの群れが回遊しているのを見たが、それ以外は数匹ちょろちょろ泳いでいるのをたまに見る程度。8月になってもまったくだめ。超小型の赤ちゃんイカの群れをたまに見るぐらい。結局、2009年はまったくもって釣れなかった。例年と違ったのは、7月の半ば頃まで小型の Striper が Beverly Harbor に居ついて、小魚を追っかけまわしていたこと。多分これが一番の原因だったのかなと思う。(そのかわり、25インチくらいまでの小型の Striper が軽めのタックルでソフトプラスティックを使って簡単に釣れたので、それはそれで楽しかったけどね。)


ロードアイランド 船釣り


2009年は5月から6月にかけて Frances Fleet のイカ釣り船に合計3回乗った。5月24日に行った時は本当に大釣りになり、全部で250匹くらい、しかもかなりの割合で大型のイカが釣れた。この日の様子はNYのグンジさんのブログに詳しい。それ以外の日も行けば100匹は釣れたし、6月には釣れたイカを餌にして、Scup やら Black Seabass などが釣れたので、これまた楽しかった。2009年はその前の年に何度か行ったときよりも全体に型が大きめで、数も釣れた。ということで、ロードアイランドでの船からのイカ釣りは当たり年だったと言って良いだろう。

2010-01-13

Block Island のタラ 他の船はどうだった?

1月10日に Frances Lady に乗ってタラ釣りをしたという記事を書いた後、他の近くにいた船はどうだったのか気になって、Viking やら Celtic Quest やらのリポートを読んだ。何か、他の船はそこそこの釣果で、どうやら Frances だけがダメだったようだ。

どうもこれらの船は、朝最初に行った海域の周辺で釣りをしていたような気がする。Frances Lady は最初のポイントを30分くらいであきらめて、船団から離れて1艇だけ北東の海域に行ってしまった。最終的には、もとのポイントの近辺に戻ってきて、他の船たちと合流する形になったのだろう。リポートにも書いた通り、この最後のポイントでは何匹かキーパーが釣れた。ただ、もう時間切れで、この海域には1時間くらいしかいなかった。

確かに最初のポイントでは、私の位置から見える範囲ではキーパーサイズのタラは釣れていなかったが、アンダーサイズはそこそこあがっていたし、サバがすれがかりしていたので、魚群はあったのだろう。ま、いまさらぼやいても仕方がないか。

2010-01-12

極寒のタラ釣り - Block Island

土曜日に Frances Fleet のレポートを読んでいたところ、タラがずいぶん釣れているとのこと。11月のサンクスギビングの週に Tautog に行って以来、乗合船は少々ご無沙汰だったのもあって、これはと思い海上気象予報をチェック。日曜日は10ノットの風、ガストで20ノットと、これまたあてにならない予報だが、釣りにはなるだろうということで、奥にお許しを受ける。早速、グリップとガイドを付け直したロッドにリールを付け、ジグやフライなど、タックルボックスにまとめる。Frances のタラ釣りは朝5時に出航。家からは約2時間程度なので、午前2時過ぎには家をでなければと思い、11時前にはベッドに入るが、寝付けない。12時頃に、これはもうだめだと思い、とりあえず現地に行ってしまってから寝ようということで、12時半に家をでる。I-495 を走っているときに外気温が華氏10度を切る。さすがにここまで寒いときに船に乗ったことはない。

Point Of Judith、午前2時30分。Frances Fleet の駐車場に到着。先客が1組、Frances Lady のスターン(艫)のスターボードサイド(右舷)に場所を確保している。ここまで寒い時に、バウでジグを振り回す勇気はないので、スターンのポートサイドに竿を置いて車にもどって仮眠。

午前5時、出航。この寒いのに25人くらいの釣り人が集まった。Block Island 周辺の釣り場までは約1時間半。北西の風、15ノットといったところか。Block Island の南東側の海域に6時半ころ到着。Montauk の船が3艇、すでに釣りをはじめている。Frances はどこにアンカーをうつか、付近を探っているが、なかなか決められない。いやな予感。結局、他の船から200mも離れていない場所に決める。7時ちょい前、最初のポイントでの釣り開始。ごく数人の餌釣りの連中を除けば、残りはすべてジグ。私もこの日はジグで釣るために来たので、もちろんジグ。

隣の釣り人がリリースサイズのタラをかける。私も同じくリリースサイズのタラ。誰かがサバを引っ掛けた。ということは、サバの大きな群れがあるのだろう。期待は高まるが、あたりは続かない。誰もキーパーサイズのタラは釣れていない。30分ちょっとしてポイント移動。他の船団から離れて、最初のポイントから北東側の海域で群れを探す。8時頃、2つめのポイント。30分でまた移動。どこに行っても釣れるのはドッグフィッシュ(Spiny Dogfish サメの一種)、チョギー(Choggie、Cunner とも。ベラの一種)、小型のレッドヘイク。これの繰り返し。この状態では、ジグにはまったく魚がかからない。まわりの釣り人は徐々にジグをあきらめ、餌釣りにスイッチ。

私はジグで釣るために来たんだという思いと、あがって来る魚の半分以上がドッグフィッシュなので、なかなか餌釣りに変える踏ん切りがつかなかったが、隣の釣り人がレッドヘイクやカレイ(これはこのあたりでは珍しいらしい)を釣るのを見て、ジグをあきらめた。もう午前11時を回っている。クーラーボックスの中は、ジグに食いついてきた巨大なチョギーのみ(これは15インチくらいあるチョギーにしては超大型)。餌に変えてすぐに初のタラのキーパーサイズが釣れる。

この後、船ではドッグフィッシュが7割、レッドヘイクが2割、残りが小型のタラ、リングなど。細かいポイント移動を繰り返すが、狙いのタラはさっぱり。正午近くになって、南西側へ大移動。Block Island の南南東くらいの海域に到着。Montauk の船がすでに4艇。3艇がドリフト(アンカーをうたない)で流している。どうやら、無線でこのポイントで釣れているというのが伝わってきたのであろう。すでに時刻は12時を過ぎている。残された時間はあまりない。

Frances Lady も Montauk の Viking Star の風上側に船を位置させ、ドリフトを始める。この状況ではもちろんジグだ。 LavJig の14oz に黄色の自作フライを使って、風下側にロングキャスト。かなり浅い。150フィートないかもしれない。風は依然10ノット以上あるようで、ドリフトのスピードが早い。ジグが着底して数度シャクるだけで、すでにジグは真下にある。何人かサバをかけたようで、期待が高まる。ラインはどんどん風上側に流されていく。急いで巻き取って、2投目。着底後すぐにかかった。リリースサイズがフライに食いついた。3投目。何度かシャクリ、ジグが真下に来たときに、ずっしりとした重み。ラインが風上に流されていながらも、なんとか巻き上げる。この抵抗感から、ファールフックだろうなぁと思っていたが、予想通り。それほど大きくはないが、文句なくキーパーサイズ。

この後、どうやら魚の群れを通り越したようで、再度元の位置にもどって、2流し目。ドリフトスピードが速く、なんどもキャストしなおさなければいけないので、10ozのジグに変えてみた。これは失敗。ラインの角度をあるていどに保てる時間が短すぎる。ラインに角度がつきすぎると、ジグにアクションをつけにくくなる。ということで、気合をいれて今度は16ozにする。LavJig は普通に小売で手に入るSolvroken の Norwegian Jig や Atom の Vike Jig に比べて、細身で抵抗が少なく、フォールスピードが速いし、引き重りしない。この寒さのなか着膨れして16ozをシャクっては巻き上げるのは重労働だが、これが最後のチャンスと思い気合を入れなおす。ジグを変えてすぐにタラがかかった。これはぎりぎりキーパーサイズ。続いて、リリースサイズを1匹、またキーパーサイズを1匹。他の人たちはあまり釣れていない様子。私は、ラインの角度を保つように、ロングキャストした後にある程度流されたらすぐに巻き上げというのを繰り返していたのが良かったのだと思う。再度船を移動して、3流し目。風が少し落ちて、ドリフトスピードは落ちたが、魚はかからなかった。船全体でもリリースサイズが2、3匹かかった程度で、時間切れ。

結局、終わってみれば、メインターゲットのタラを4匹。最後のポイントでなんとか取りこぼさなかったのが良かった。クルーも言っていたが、まわりを見る限り、おそらくハイフック(竿頭)。船全体でキーパーサイズのタラは合計25匹もいってないようだ。プールフィッシュは26インチくらい。私の釣ったなかで一番大きかったのは、25インチ程度で、多分3番目。釣りの内容はあまり満足できるものではなかったのだが、相対的にみれば文句は言えない。

しかし、この冬場の Block Island のタラ釣り、何年か前にも我慢できなくて来たことがあったのだが、どうも満足のいく釣りができない。GOM では、タラがいなくても、他の似たようなサイズの魚がジグにかかるのだが、この辺りではタラが食わないとジグでの釣りにならない。でもこんなことを言っておきながら、またいつか行きたくなるんだろうなぁ。

2010-01-09

2009年の釣りを振り返って - GOMの底物釣り

GOM(メイン湾)でのタラなどの底物釣りのシーズンは、4月に始まって11月には終わる。私はシーズン中はだいたい月に1回のペースで乗り合い船に行く。

このGOMの底物釣りを始めて10年足らず。最初の頃は他の人の見よう見まねで何をどうしたらいいのかあまりよくわかっていなかったが、最近はバウ(舳先)で他の常連たちに混じってジグをしゃくるようになった。このジグのしゃくり方は人によってさまざまで、見ていても面白い。私自身ずいぶん長い間いろいろなスタイルを試してきたが、昨年は何か殻がむけたというか、何かつかんだ気がする。

ジグをキャストし、着底した後に、しゃくりながら寄せてくるのだが、このシャクリあげる動作が速すぎる人が多い。もちろん、モノ(ナイロン)ラインを使っていればラインの伸びがあるために多少激しくシャクリあげないとジグが泳がないのだが、今やPEの時代。これをPEでやっては、シャクリあげる動作中に魚が食うことはない。このジグをシャクリあげる動作、またフォールさせる動作でラインのテンションをある程度保って、ゆるやかなスピードで誘いをいれると、釣果がまったく変わってくる。

昨シーズンの初め頃には、こうすべきだというものはすでにあったのだが、11月に Bunny Clark の Extreme Day Trip でこの船の常連のグループと乗り合わせて、これが確信に変わった。この船はGOMの底物釣りにかけては多くの人が認める最高の船のひとつ。ニューヨークやペンシルバニアなど遠方から通う常連もいる。このとき乗り合わせた常連の一人は、この船のレポートにいつも名を連ねている、名人中の名人。この連中の釣り方がまさに私がこうすべきとイメージしていた釣り方そのものだった。
この釣行では私が自作した銅管でつくったシャクリ棒が大当たりで、そのシャクリ棒を使って船で2番目と3番目に大きい魚を釣り上げたし、釣り上げた魚の総数もこの常連グループと遜色がなく、だいぶ自分の釣り方に自信がついてきた。

左の写真はそのときに釣った26.5ポンドの White Hake。この魚が、昨年釣った中では一番大きかった。本当は5月から6月にかけてのタラの大物シーズンに、30-40ポンドクラスのタラを釣ってみたかったのだが、結局このシーズンはいろいろ忙しくて、一度 Newburyport の船のマラソン(通常より朝早くでて釣り時間が長いトリップのこと)に乗っただけだった。その時は数は釣れたものの、トロフィーサイズのタラは船で一匹も釣れなかった。また、9月にも大物狙いでマラソンに行ったのだが、このときも大物にはお目にかかれなかった。

今年の春の大物シーズンは、おそらく仕事もそれほど忙しくないので、もう少し行けたらいいなと思う。(しかし、この5月から6月は他にもいろいろ釣りたい魚があって、スケジュールの調整が難しいんだよね。)

ロッドを折った

年末の休暇中に、次のロッド製作のプロジェクトは何にしようかいろいろと考えていた。一番の候補は、船からの Scup や Black Seabass、浅場のヒラメに使えるロッド。一昨年のシーズンに何度かロードアイランドの乗り合い船に行ったときに購入した、シマノの Talavera North East Speciality シリーズのヘビーアクションはちょっと硬すぎて、もう少し柔らかめのロッドが欲しかった。Scup や Black Seabass は、4から6オンス程度の錘を付けた、べた底での餌釣りが主体になる。このシマノの Talavera ロッドはシマノの説明によると、US North East での船からのヒラメ釣りがターゲットで、錘加重は8オンスぐらいまで。ラインレーティングは15-30ポンド。この下のレンジの、もう少し柔らかめの胴調子に近いロッドを考えていた。いろいろ悩んだあげく、Acid Rod というところでJAWS というメーカーのラインレーティングが12-20ポンドのハイスピードジギング用の一番軽めのブランク(型番7601)を購入した。このブランクが今週の初めに届いて、ガイドやグリップなどのパーツをどれにしようか検討していた。
このブランクの印象は、思っていたよりもずっと重め。太くはないのだが非常に肉厚で思っていたよりは先調子。ティップはそれほど硬くはないのだが、ものすごく腰がある。正直言って、今持っている Talavera のレンジとだいぶ重なっている感じがする。ベースメントにある私のフィッシングラボ(?)でこのブランクと Talavera を並べて、ロッドがどのように曲がっていくか比較していたところ... ボキッ。やってしまった。Talavera が先端から4番目のガイドのところで見事に折れてしまった。うーん、そんなに無茶はしてないのだが。15-30ポンドのラインレーティングのロッドが、この程度の負荷でいってしまうとは。多分、見えない損傷がすでにあったのだろう。

ということで、このプロジェクトの優先度がずっとあがった。現在、Mudhole というアメリカでは大手のロッドパーツ販売のサイトで、パーツの選定を真剣に行っている。

2010-01-04

2009年の釣りを振り返って - Striper

このマサチューセッツ North Shore 近辺での沿岸での釣りのメインターゲットは間違いなく Striper である。マサチューセッツ州のレギュレーションでは、28インチ以上、1日に2匹までキープすることができる。といっても、陸っぱりの釣り人からすれば、このキーパーサイズはそうそうお目にかからない。25インチ程度まではよく釣れるのであるが、28インチ以上となると、5回釣りに行って1匹釣れれば良いほうだと思う。
ところが、2009年は違った。大体このあたりでは5月の半ばころに小型の Striper が釣れ始め、6月から7月にかけてがピークなのだが、5月20日の最初の釣行で最初にかかった魚が35インチ、以降、2週間おきの同じ潮ごとに7月までキーパーが釣れ続けた。6月の後半には、41.5インチの自己記録、7月の初頭の釣行では、1時間で3匹のキーパー(41インチ、29インチ、28インチ)が釣れるという、今まで経験した中で最高の出来だった。この時は本当に大型の Striper が入れ食いで、このキーパーサイズ以外にも2匹、25インチと27インチが釣れたし、おそらく30インチ以上のサイズをラインブレークでばらしている。私は Striper を釣るときは基本的に Chunking - つまり、サバやニシンの切り身を使ってあたりを待つという釣りなのだが、この1時間はキャストして30秒もしないうちに魚がかかって、残りの時間は魚とのファイトだった。

7月の後半から8月の半ばまで、日本に一時帰国してまた帰ってきた時にも、またあっさりキーパーがあがった。ただ、それ以降はさっぱり。9月には小さい Striper もあまり釣れなかった。

例年、キーパーサイズの Striper は、10匹に1匹くらいの割合でしか釣れなかったが、2009年はキーパーサイズの割合が5匹に1匹くらい。正直言って、釣れた Striper の合計は例年より少ないくらいであったが、なにしろキーパーサイズが多かった。2010年はどうなるのだろう。昨年、小型の Striper が少なかったのが少々気がかりである。

2010-01-03

ソルトウォーター・アングラー・レジストレーション

現在のところ、マサチューセッツ州で海釣りをするのにライセンスは必要ない。ところが、最近の法改正で、2010年中にはアメリカで海釣りをする16歳以上の釣り人は NOAA に登録されている必要があり、マサチューセッツ州を含む、現在ソルトウォーターライセンスを運用していない州の釣り人は、NOAA に直接登録する(無料)ことになる。さらに、マサチューセッツ州を含むニューイングランドの各州は、2011年からソルトウォーター・フィッシング・パーミット(有料)が必要となる。詳しくは、Massachusetts Division of Marine Fisheries のこのページを参照のこと。私もさっそく NOAA への登録をすませた。

マサチューセッツ州では淡水の釣りに関しては年間$27.50のライセンス料を納めなければ釣りができない。このライセンス料は、トラウトの放流や、湖、河川の環境保護などに使われている。個人的には、ソルトウォーターライセンス料を使って、釣り場の整備や、漁礁の設置、海の環境保護などが推進されればいいと思う。マサチューセッツ州では海岸線の多くが個人所有で、なにしろ釣り場が限られてしまう。このあたり、改善されると良いのだが。

2010-01-01

タラのジギング用ロッド、補修完了

タラのジギング用ロッドの補修がやっと完了した。フォアグリップがリアグリップと同じ茶色のハイパロンに。ガイドもすべて付け直した。

正直いってガイドの付け替えは、新しくロッドを作るのに比べて、数倍大変である。ガイドをはずす際に、ロッドフィニッシュを丹念にはがしていくのだが、なかなかきれいにできない。特にアンダーラップの両端のブランクに直接フィニッシュがのっているところはどうしてもでこぼこになってしまう。このあたり、いろいろごまかすのに苦労した。

スパイラルガイドの配置はいろいろなやり方があるようで、一番クラッシクなのは、リールからみて最初のガイドは0度、そこから45度または60度ずつ回していくやり方。軽目のロッドでは、最初に0度、ひとつ90度にガイドを配置し、残りすべて180度といったやりかたもある。私がやったのは、リールのセンターから糸を出し、170度くらいに配置したガイドまでほぼ直線コースを取るように2つのガイドを配置するやりかた。ストリッパーガイド(リールから見て最初のガイド)も5度くらいオフセットして、2番目のガイドは15度くらい。この配置の仕方は、フリーラインにしたときに干渉するガイドを1つにし、キャスティングディスタンスへの影響を最小限に抑えるというのが目的。まぁタラのジグはかなり重いので、ガイドの干渉による影響はほぼ無視できるだろう。それより厄介なのは、ガイドの干渉によるライントラブル等の他の問題だが、昨年1シーズン使ってみてこのような問題はまったくなかった。