2010-05-12

5/10 タラ釣り - Challenger

5月10日月曜日。日曜日は Gail Warning で海は大荒れ。予報では午前中はこの風がまだ残り、海上は3から5フィートの波。午後になって少し風が落ちてくるとのことだった。

5月から6月の前半はタラの産卵シーズンで深場からやや浅い岸近くの砂泥地の穴に大型のタラが集まってくる。Atlantic Cod のワールドレコードである98ポンド12オンスの魚は、ポーツマスの沖にある Isle of Shoals のすぐ近くの海域で1969年6月8日にあがったものだ。毎年このシーズンは30ポンドを超えるタラが数多く釣れている。大型のタラ狙いではこのシーズンははずせない。

GOM の乗り合い船はこのシーズン毎週月曜日にマラソンと呼ばれる人数限定の通常より長い釣り時間の船を出す。だいたい午前5時に出航して午後5時に帰ってくる12時間トリップが多い。マラソンにやってくる釣り人達は、自分のロッドを持ってジグを振るハードコアの人ばかり。私もここ数年5月のマラソンに1度は乗るようにしているが、未だタラの30ポンドオーバーを釣ったことがない。今年は今日がその日。

今回乗る船は、Newburyport にある Clipper Fleet の Challenger という船。マラソントリップは予約するときにレールポジションを確保するので、出航の30分前までに行けば良い。Challenger のマラソントリップ(Clipper Fleet では Early Bird Special と呼んでいる)は最大30人まで。私のレールポジションは27。左舷の前から4番目。朝4時15分に現地に到着し、竿やクーラーを運び込む。外気温は40度。風は北西の風で15ノットはあるようだ。メリマック河口の干潮は午前3時36分。満潮が午前9時22分。月齢は26日。

午前5時、定刻通りに出航。 今日の日の出は5時27分。この頃には空も明るくなってくる。5時15分頃メリマックの河口を出て、船は南東へ向かう。今日はメリマック河口から東北東の海域の近場の釣りになるかもと思っていたが、予想がはずれる。北西の風15ノットから20ノットほどあり、ところどころ波頭が砕けて白く見える。幸い真後ろからの風なので、船の揺れは少ない。午前7時15分、ポイントに到着。Cape Ann がまだ見えている。Cape Ann の沖に浮かぶ Thacher Island の2本灯台の見える角度からして、どうやら Cape Ann の東南東の海域、おそらく Jeffreys Ledge の南西端のあたりと思われる。

アンカーをうつために船を風に立てると、船が波で大きく揺れる。予報通り、5フィートくらいの波だろう。強風と波のため、アンカーをセットするのに少し時間がかかった。7時30分釣り開始。水深255フィート。私は、LavJig 16oz に昨晩作った Sand Eel をイメージしたフライをテーザーに使用。15分経過してキャプテンがポジションをリセットするとのアナウンス。まだ誰も釣れていない。一度アンカーを回収して、アンカーをうちなおす。釣り再開。依然として誰も釣れない。どうやらキャプテンが思ったポイントにうまく船をのせられなくて苦労しているようだ。15分くらいして、またポジションを決めなおすとのアナウンス。アンカーをうちなおして釣り再開。ジグをしゃくっているとゴンと言うあたり。この魚ずいぶん軽い感じがしたのだが、あげてみれば27、8ぐらいある余裕のキーパーのタラ。本日の1番乗り。続いてすぐに2匹目。こちらもちょっとサイズがおちるがキーパー。さらにもう1匹、小さめのタラをあげる。こちらはリリースサイズ。周りを見渡す限り、私しか釣れていない。ちょっと優越感。だがここでちょっと食いがとまる。

30分くらいして、キャプテンが Ledge の反対側に移動するとアナウンス。皆が仕掛けを回収してキャビンに戻ってきたところで、どうやらポラックらしき魚群が魚探に写ったようだ。キャプテンは予定変更して、ポラックを釣りたい人はやってみろとのこと。すぐにスターンの方で何匹かポラックがあがったようだ。左舷の一番前で釣りをしている人にも何かかかったようだ。結構大き目の魚のようで15ポンドクラスのポラックかなと思って見ていると、なんと20ポンドオーバーのタラ。それから1時間くらい、ポラックと大型のタラがあちこちあがり始める。私も順調にタラとポラックを追加。タラは皆大型で、私がもう1匹リリースサイズを釣った以外は見える範囲で釣れたタラはすべて余裕のキーパーサイズ。私も順調にタラ、ポラックを追加していく。この調子ではお昼前にはタラ10匹のリミットに達してしまうかもと思っていたが、10時30分頃にはパタッと食いがとまった。潮の変わり目なのだろうか。

午前11時30分頃、キャプテンがこれ以上待てないので移動するとのアナウンス。どうやら魚探には魚が写っているようだが、食い気がないようだ。ここで大移動するのかなと思っていたところ、1/2マイルも離れていないところで船を停めた。風はすっかり落ちて5ノットもないようだ。波もずいぶん収まった。今度はドリフトとのこと。

さっそく釣りを再開。まわりを見渡すと、海面でしぶきが上がっている。良く見るとイルカの小さな群れ。10匹くらいだろうか。どうやら何かを追い回しているよう。イルカの写真をとろうと思ってカメラを取り出し、何枚か取っている途中にゴンというあたり。急いでカメラをポケットにしまってあげてみるとポラックだった。この頃から船のあちこちでいっせいに竿がしなり始める。8割が大型のタラ。平均サイズが15ポンドから20ポンドクラス。30ポンドクラスもあちこちであがっている。私にも20ポンドクラスのタラが次々にかかる。もう110qt の大型のクーラーボックスに入りきらなくなってしまったので、コーヒー袋を買ってそこに魚を入れはじめる。

ジグをしゃくりながら海を見ていると、船のすぐ下にニシンの大群がいることに気付く。イルカはこのニシンを追い回しているのだった。そういえば誰かがあげたポラックがニシンを吐き出していた。ということは、海面から250フィートの海底まであちこちにニシンのかたまりがあるのだろう。

結局、お昼前から始めたドリフトは釣り終了のアナウンスがあった午後2時20分までリセットなし。この一流しのうち、何度かタラの群れにあたった。それがすべて大型。



残念ながら私は40ポンドオーバークラスのタラは1匹も釣れなかったが、結果としては大満足。今まで行ったタラ釣りのなかでは一番平均サイズが大きかった。ちゃんと計測していないのでなんともいえないが、30ポンドちょっと欠けくらいのサイズを筆頭に、13匹釣ったタラのキーパーの半数以上が15ポンドオーバー。それにポラックが4匹。数の上ではどうやら竿頭のようだし。



本日のプールフィッシュは50ポンドクラス。船全体で40ポンドオーバーは少なくとも6匹はあがった。このクラスを魚を釣って見たかったが、こればっかりは運だからねぇ。

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